千里ニュータウンで土地を買って家を建てる

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2008年頃の千里中央

歩行者の安全と住民の交流を確保した街づくり

歩車分離の素晴らしい街路(2022年3月更新)

            

千里ニュータウンで土地を買って家を建てる2018.03.07

千里ニュータウンで土地を買って家を建てる

公園や緑地がふんだんに配置され、美しい景観が維持されている千里ニュータウン。歩行者専用道と車道を分離することで、歩行の安全を確保する「歩車分離システム」が徹底されていることでも知られています。

歩行者道と車道を分離した安全設計

千里ニュータウンの総面積約1,160ヘクタールのうち、公共施設用地は約44%。道路・公園・緑地などが最も多く占める、自然豊かで余裕のある街づくりが実現しています。なかでも、街路には歩行者専用道と車道を分離した「歩車分離システム」が敷かれているため、住民にとっては安心・安全な環境です。
千里ニュータウンには、街づくりの手法のひとつであるラドバーン方式が採用されています。ラドバーン方式は、住区における歩行者と車の導線を完全にわけた歩車分離システム。車道をクルドサック(袋小路)形式にして外部からの車両侵入を制限し、学校・公園・公共施設などへ行く住人は、緑地のある歩行者専用道路を通るというもの。歩行者の安全だけでなく、緑化空間を多く確保できるというメリットがあります。
また、戸建て住宅地の児童公園をはじめとするさまざまな規模の公園と団地内の緑道を結ぶ専用歩道も整備して、歩行者動線を生みだしています。団地には居住者の交流・活動の場を確保するため「囲み型配置」を採用。囲み型配置にして住棟で囲まれた中庭をつくり、住民の交流や活動の場を確保しています。

世界的な課題だった歩車分離システム

千里ニュータウンの事業計画時は自動車が大衆化する前段階であったため、日常の移動手段として自動車を利用することを考えていませんでした。ラドバーン方式や歩車分離システムが設計に組み込まれることはなく、住区内道路に歩道を設けることで十分と考えられていたようです。
しかし事業の途中で、当時の都市計画において世界的かつ先進的なテーマだった「歩車分離システム」が千里ニュータウンに導入されることになったのです。自動車道から独立した、平面的および立体的に分離された歩行者専用道に沿って、学校や近隣センター、公園などが配置されました。

ウォーキングやジョギングにも最適

現在は、大規模マンションなどで歩車分離システムが採用されることが多く人気を集めていますが、日本で最初に歩車分離の徹底を実施したのは千里ニュータウンなのです。自動車時代の到来に先駆けて実現した歩車分離システムは、千里ニュータウンの先進性を象徴するものです。
いまも健在する歩車分離システムによって、千里ニュータウンではあらゆる世代が歩行しやすいだけでなく、ウォーキングやジョギングが気楽にできるため、住民の健康促進にも役立っています。

町ごとの街路樹が魅力的な通り

千里ニュータウンの骨格を作る地区幹線道路や住区内の幹線道路などには、町ごとに異なる街路樹が植えられています(佐竹台:フウ、青山台:ナンキンハゼ、新千里東町:サクラ、新千里南町:イチョウなど)。全ての街路樹が統一されているわけではありませんが、それぞれが町の個性を表現しており、四季折々に様々な表情が楽しめることも、千里ニュータウンの街路の魅力の一つです。中には、愛称がつけられた通りもいくつかあります。
ニュータウンの北端から青山台の北の縁をたどり桃山台の南東まで続く「千里さくら通り」は、その名の通り道路の両側に桜並木があり、お花見シーズンには行楽客でにぎわいます。
「千里ぎんなん通り」は北大阪急行線桃山台駅から岸部中5丁目を結ぶ府道135号線につけられた愛称で、その魅力は約3.5kmにわたるイチョウ並木。公募によって愛称がつけられました。
「三色彩道」は阪急千里線北千里駅と千里北公園を東西に結ぶ約500mの通りです。沿道にはタイワンフウ、アメリカフウ、トウカエデの並木が混在し、それぞれが薄紅色、淡黄色、淡緑色の3色に染まることからその名が付きました。千里ニュータウン内随一の紅葉の名所となっています。

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千里ニュータウンの現在

街びらきから55年以上が経過し、さまざまな課題がみられるようになった千里ニュータウンですが、建て替えやマンションの建設が進み、人口はわずかながら増加傾向。地域一体となって新しいまちづくりに取り組んでいます。

千里ニュータウンは、日本のニュータウン第1号。街びらきから半世紀以上経ったいまも、交通アクセスや緑豊かな住環境に恵まれた魅力あるエリアです。多様化するライフスタイルを求める人々の生活の場となるべく、新しい街づくりも進んでいます。

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